Monday, March 19, 2007

通り過ぎていった子犬

たった2ヶ月の、鶏くらいの大きさの小さな小さな子犬。
譲ってくれた飼い主さんの話だと、前日まで母犬と一緒に寝ていたとか。
急にひとりぼっちにさせられて、初めて乗った車で酔って、段ボール箱の中に置き去りにされて、最初はかわいそうなくらい震えてしょげた顔をしていた。落ち 着いて一眠りしたのを確かめてから、庭に連れ出してオシッコさせてみる。ちゃーんとできる。ご飯を与えてみるとしっかり食べる。もう大丈夫ね。

庭に出て一緒に歩くと、ちょこちょこと後をついてくる。私が立ち止まれば彼女も立ち止まる。小さな目で見上げてくる。私がしゃがむと股の間にもぐりこんで くる。しばらくすると少しずつ私から離れて遊びだす。ちょっと離れすぎたかな?と思うとあわてて帰ってくる。また冒険に行く。今度は私が音を出してみる。 うれしそうに帰ってくる。ああ、正しい子犬だ(笑)。

お腹がすくと私の足の甲の上に立って(笑)しがみついてくる。オシッコに行きたくなると庭に面した窓にまっすぐ走っていってウロウロする。お願いだから寝 てて、とダンボールに入れてもいつのまにかスリッパの上で寝てる。小さなぬいぐるみと一緒に箱入り娘にしたらカミカミしながら寝てしまった。今度は起きな い。。。

たった数時間で私を信頼してくれるのね、ありがとう。

翌日、犬たちがお互いに気にするので、りん姉以外の犬と対面させてみた。(余談だが、我が家ではハーディング本能が一番弱く、人には一番フレンドリー(に 見える)で、一番いいお顔ができて穏やかそうに見えるりん姉が、実は一番信用が置けない。)やはり、みんな初めのうちは新入りの匂いをかぎたがった。サン は腰を低くしてそお~~っと。ジェスは通りすがりにちょっと。グレッグは真正面から尻尾を上げて。これにはちびちゃんもさすがに、ぅぅーーっぁん!!と精 一杯吠えてササッと私の足の間に隠れた。グレッグは少々しつこかったけど、だいたいこれで儀式は終わり。別に関係ないや、なーんてみんなウソブキながら普 通の自由時間を過ごしていた。

用を足してやりたいことが終わると、サンはわざわざちびちゃんの前にやってきて、お尻を向けて寝そべる。私の足元から3頭を観察していたおちびさん。今度 はそっとサンに近づいて匂いをかぐ。じっとしててくれるサン兄ちゃん。そっと振り返ってもう一度ちびさんの匂いをかいで、立ち上がる。兄ちゃんについて歩 く。グレッグが勢いよく近づいてきて驚いたちびちゃんは、あわてて私の足元に逆戻り。すると、サン兄ちゃんはまたお尻を向けて寝転がるところから始めてく れる。何度か繰り返したら、グレッグもゆっくり近づくようになったし、兄ちゃんはだんだん飽きてきたよう。そのころにはちょっとだけずーずーしくなる子 犬。もう、みんなと一緒に普通に庭を歩けるようになってきた。そして、ジェス姉ちゃんの首にぶら下がろうとして怒られ、サン兄ちゃんの長い足の下を歩いて 蹴飛ばされ、グレッグ兄ちゃんにお尻の匂いをかがれながら突かれてつんのめり・・・ほんの10分ほどの間の出来事でした。

夕方、近所の農家のおじさんにもらわれていったおちびちゃん。元気でね。
そして、ちびがいなくなったことを知っているはずの犬たち、何事もなかったように普通に過ごしている。ありがとうね。

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数日後、おじさんの家でちびちゃんに会いました。
「ラッキー」という名前をもらって、とても元気にしていました。が、私を見るなり、私の足元に隠れてしまいました。うれしいような、困ったような。。。これからは飼い主間違えちゃだめだよ・・・(笑)。