Saturday, February 18, 2006

犬を襲うB君

私の友達に犬を襲うのが大好きなボーダーコリーのB君を飼っている人がいる。

その人は犬と一緒に遊ぶのが大好きで、
犬が好きで好きでしょうがなくって、
そして何頭目かにボーダーコリーを迎えた。
B君は人間に対しては普通にいい子なんだけど、
いつのまにか、犬と見れば性別関係なく乗らずにはいられない、
襲わずにはいられない子になっちゃったんだ。
とおーくで、粒にしか見えない犬が車に乗るのを見て、
うわーっ!と走ってって車に飛びついて脅すような奴だった。(笑)

友達は、その子を何とかしてあげたくて、
それこそ何軒も何軒も訓練所を尋ね一生懸命だったんだって。
でも、行くとこ行くとこ 「この犬はどうにもなりません」 と言われ、
犬が大好きで色々なところに行きたいのに
いろんなとこから 「来ないで下さい」 と言われ、
毎日絶望して泣いていたんだって。

私が初めて彼女と彼女のB君を見たのは、犬連れが集まったある会場。
襲う、乗る、対象の犬を探してはぁはぁリードを引っ張りまくるという、
とても近づきたくない、という雰囲気を漂わせていた。

その数ヵ月後、ふとしたきっかけで彼女と友達になり、
そーだな、もう6年か7年くらいの付き合いなんだけど、
それからB君はどうなったと思う?

昔のB君を知っている人には信じられないような犬になってる。
もう、他の犬と一緒に遊ぶことだって出来るし、
ドッグスポーツの大会にも出場してすごい成績を上げてる。
TVにも出て、ダンスまでしたよ。
ものすごく暑いスタジオで大音響の音楽が響き渡る中、 踊り狂う人々の真ん中でね。

昔のB君を今のB君に変えたのは誰だと思う?
それは訓練士でなく訓練所でもなく、彼女自身だったんだ。
そうなるまで数え切れないドッグファイトを繰り返し、
泣きながら私やみんなに謝ったことも数知れないけど、
彼女は決して諦めなかった。
何度も何度も、B君に暴力を使うのはいけないといい続けたよ。

そして今、彼女はたくさんの犬たちに囲まれて暮らしてる。
犬は犬に自由を侵されることなく伸び伸びと暮らしてるよ。
彼女も犬達も、とっても幸せそうに見える。

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よく、簡単に自分の犬や人の犬をシャイだと言う人がいるけれど、
本当にシャイな犬なんか滅多にいないんだよね。
本当にシャイな犬は人が触ることなんて出来ないんだよ。
同じことで、自分の犬や人の犬が攻撃的という人もよくいるけれど、
本当に攻撃的な犬だったら、そんなに平然と人に喋れないって。
最初から喉や腹狙ってくるからね。

だから、うちのはこうだからと一言で終わらすのではなくて、
本能だから群れだからと終わらせるのではなくて、
犬が何思ってどう動くのかを考えてほしいな・・・誰もがね。

犬って本能だけでないんだよ。
感情もあるし、その芯もあるんだよ。
芯が動けば犬は変わる。
決めつけちゃったら、そこで終わりだもんね。

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とあるMLで投稿されていた記事を,ご本人承諾の上,編集/転載させていただきました.

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