Saturday, February 18, 2006

3頭の子犬

 その日は昼からずーっとそこの犬舎に居座り、暗くなるまで火にあたり、飲みながらしゃべっていました。

 その友達は50才くらいの鳶の親方。女性と子供、犬にはひどく優しい人です。

 そこの犬舎には子犬が9頭(生後45日位)がいました。子犬舎のフェンスの一部が壊れているらしく、いつも3頭の同じ子犬が逃げ出すんだそうです。行った時も,3頭だけめいめい好きな良い場所で寝ていました。あれ? と思うくらい、その3頭は兄弟たちより大人っぽく見えました。

 外は寒いので、ユニットハウスに入り飲んでいたところ、3頭の子犬たちが入れて欲しそうに戸の前に座りだしました。 「よ〜し、入れ、入れ」 と入れてあげると、火を囲んで3頭が好きな位置で火にあたり、そのうちにその人の側に座りました。ずーっと顔を見上げて,触って欲しげな顔をしています。
 「よし、よし」 1頭を触ると、違う子犬が彼の足をそっと手で触って催促をし、気が済むと好きな位置で寝たり、座ってまた顔を見上げたりしていました。子犬同士なのにバタバタ騒ぎ回らず、すごく静か。(外では彼らも普通に遊ぶんですよ。) 何だか遊ぶより、その人の側にいるほうが忙しいみたい。

 大小、トイレに行きたくなると、戸の前に座って顔をじーっと見たり、「ク〜ン」と泣いて戸を開けてもらい、終るとまた戸の前に座って入れてもらう。。。この3頭、自分で頭を使って脱出し、触ってもらっているうちに自然にこうなったんだろうな・・・って思った。 生まれてから50日経っていなくても、ちゃーんと心が出来てた。

 なんかさ、こういうのって犬らしくていいなぁ・・・って思う。
 犬って本当は、こうなんだろうなぁって。

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